11月15日(水)、大阪ステーションシティシネマにて、12月1日(金)より全国公開となる映画『隣人 X -疑惑の彼女-』の舞台挨拶付き先行上映会が行われた。舞台挨拶には主演の上野樹里さん、林遣都さんが登壇した。
#1の続き
撮影中は滋賀にマンスリーの家を借りて住んでいたという上野さん。このことについて「帰りにスーパー寄って帰って朝晩ご飯を作って。缶詰になるのもしんどいので暮らすような感じで仕事ができるといいなと思って。」と良子さんの生活をトレースするように生活していたことを明かした。
笹役をもらったときどう思ったかという質問に対して林さんは「笹が気づいていくこと、変わっていくことっていうのは、この映画の大事な部分で。その役割をしっかりと果たさないとな、と思っていました。そういう人物づくりをしていかないとな、と。」と回答した。
注目してほしい点や好きな点についての質問に対して上野さんは「観終わった後に皆さんが、どこが印象に残ったっていうのをそれぞれ話し合ってほしいです。SNSとかでも。一人ひとりみなさん絶対心の内は誰一人として同じ人はいないので。私はここが考えさせられた、私はここがこの映画の伝えたいメッセージだと思うなど、話していただけるといいと思います。」とコメント。
同じ質問に対して林さんは、「良子さんをはじめとする登場人物たちが、我々がなくしてはいけない大切なものを持っている人たちで。でも、その人たちはみんな順風満帆に過ごしているわけじゃないんですね、何か壁にぶつかったり。その人たちを見ていて感じるものがすごく大切で。日常の中に目を向けてみるとこんなに怖い世の中ですけど、素敵なものがこんなに散らばっているんだというところを注目してほしいというか。絶対見つけてほしいなと思ってます。」と話した。
フォトセッションののち、最後に締めの言葉を求められた林さん。「えー、さっき話したのが締めっぽい挨拶に、言葉になっちゃったんですけど。これから名古屋に行きます。…えーと、最近僕もUSJ行きまして。USJって学生時代ほんとにしょっちゅう行ってたんですよ、すぐ行けちゃうから。フライングダイナソーっていうんですか、あれに初めて乗ったんですけど、すごかったです。今回は大阪を楽しむ時間がないですけど、またゆっくり来たいと思います。」と話す。
ここで上野さんが「最後の締めそれだけやったら記事それだけやったらどうする?明日。【フライングダイナソー!】って。めっちゃメモってるで。」と最前マスコミ席の様子を交え突っ込みを入れる。
すると林さんは少し慌てて「やめてください、今のは意味のない会話なので!」と止めに入り「まぁ、あの、コロナ禍になってからしばらく経って、まだまだ不安な世の中ですけど、普段見逃しがちなことに目を向けるとまだまだ捨てたもんじゃないなと思えることがたくさんあるなと思ってます。そんなことに気づくきっかけの映画になっていたらいいなと思います。人それぞれ感じることがあると思うので、いろんな人のご感想を見てみたいので、ぜひSNSとかいろんなところで書いてもらえたら嬉しいです。探しますので!」とコメントを締めくくった。
続いて締めの言葉を求められた上野さんはまず「公開前に一足先に来ていただいてありがとうございます。12月といえばクリスマスとか年末とか盛り上がっていくよ!みたいな時期なのに、こんなまじめな『隣人 X 』を観に来ていただいて、ありがとうございます。」とお礼を述べた。
その後、「世の中、目まぐるしい勢いでどんどん変わっていって、もちろんいい部分もあるんですけどね。惑わされたり、自分の一番大切なものを見失いがちだったり、忘れかけてしまいそうになったり…。自分の心の中にどれくらい耳を傾けていて、それに対して実行して生きれているんだろうって。すごく労力のいることじゃないですか、生きていくだけでも精一杯だし。」と話す。
さらに続けて、「設定が記者と縦社会から離脱して生きている良子という人間になっているのですが、自分も20代の頃は仕事で一番忙しかった時に、記者の皆さんがいる前でいうのもあれなんですけど、メディアで傷つくこともいっぱいありました。人を楽しませる職業をしているのに、人を楽しませたいという思いでやっていても報われないというか。でもそういう時代を経たからこそ、この良子さんを今演じることができるのだろうし、笹という記者である人とラブストーリーに発展するなんて、20代の頃の自分にはよくわからなかったと思うんですけども、パーソナルな部分がちゃんと通い合うというか、そういう部分も楽しんで観ていただきたい。肩書で怖いとか異質な存在と見るのも、それは自分自身がフィルターをかけているということになりますし。素直な、何のフィルターもかけていない目で世の中を見つめていくってどんな感じなんだろうっていうのを、この映画を通していろんなことを感じて自分なりの答えを見つけていただけたらなと思います。楽しんでください!」と締めくくった。
Introduction
二転三転する真実、交錯する想いと葛藤―
予測不能なラストが待ち受ける、異色のミステリーロマンス
作品内容世界には紛争のため故郷を追われた惑星難民Xが溢れ、各国がその対処に苦慮していた。いち早く受け入れを発表したアメリカに追随するように、日本も受け入れを決定。人間の姿をそっくりコピーして日常に紛れ込んだ X がどこで暮らしているのか、誰も知らない。X は誰なのか、彼らの目的は何なのか。
社会には言葉にならない不安や動揺が広がり、誰もが隣にいるかもしれない Xを見つけ出そうと躍起になっている。そんな中、週刊誌記者の笹憲太郎は X 疑惑のかかった柏木良子の追跡を始める。スクープの為に自身の正体を隠しながら徐々に良子へ近づいていく笹。ふたりは少しずつ距離を縮め、やがて笹の中に本当の恋心が芽生えるが、良子が X かもしれないという疑いを拭いきれずにいた。果たして良子は本当にXなのか?良子への想いと本音を打ち明けられない罪悪感、記者としての矜持に引き裂かれる笹が最後に見つけた真実とは。嘘と謎だらけのふたりの関係は予想外の展開へ・・・!
人との関わりを避けてひっそりと生きる女性、良子を演じるのは7年ぶりの映画主演となる上野樹里。そんな良子に惹かれていく記者を林遣都が演じるほか、台湾の実力派・黃姵嘉(ファン・ペイチャ)、野村周平、川瀬陽太、嶋田久作、原日出子、バカリズム、酒向芳らが顔を揃える。第14回小説現代長編新人賞を受賞し、次世代作家として大きな注目を集めるパリュスあや子の小説を、熊澤尚人監督が新たな視点を盛り込み完全映画化。
謎めいた物語が描き出すのは、〈よそもの〉に対する警戒心や、無意識に遠ざけようとする気持ち。そして偏見や恐怖を乗り越え、隣にいる人を大切に想う優しさ。心から信じられる相手を見つけるのが難しい時代に届ける異色のミステリーロマンス。
STAFF&CAST
上野樹里 林遣都 黃姵嘉 野村周平 川瀬陽太 / 嶋田久作 / 原日出子 バカリズム 酒向芳 監督・脚本・編集:熊澤尚人 原作:パリュスあや子「隣人 X」(講談社文庫) 音楽:成田 旬 主題歌:chilldspot「キラーワード」(PONY CANYON / RECA Records) 製作:2023 映画「隣人 X 疑惑の彼女」製作委員会 (ハピネットファントム・スタジオ AMG エンタテインメント ポニーキャニオン 恆星多媒體股份有限公司 講談社 スカーレット) 配給:ハピネットファントム・スタジオ ©2023 映画「隣人X 疑惑の彼女」製作委員会 ©パリュスあや子/講談社 公式HP:https://happinet-phantom.com/rinjinX/
2023年12月1日(金)より全国ロードショー
大阪ステーションシティシネマほか