第 76 回カンヌ国際映画祭パルムドール受賞!
第 81 回ゴールデン・グローブ賞 作品賞含む 4 部門ノミネート!
作品賞(ドラマ部門)、主演女優賞(ドラマ部門ザンドラ・ヒュラー)、脚本賞、外国語映画賞
INTRODUCTION
疑念の中に<落ちて>いく――
2023年のカンヌ国際映画祭で審査員長を務めた奇才リューベン・オストルンド監督から「強烈な体験だった」と破格の称賛を受け、最高賞のパルムドールに輝いたのが、ジュスティーヌ・トリエ監督の長編 4 作目となる本作だ。本国フランスでは、公開 3 週目にして週末ランキングで 1 位を獲得し、口コミによる観客の圧倒的な支持を証明。さらに、 5 週目には観客動員数 100 万人を越える大ヒットを記録。先日発表された第 8 1 回ゴールデン・グローブ賞では作品賞(ドラマ部門)、主演女優賞(ドラマ部門 ザンドラ・ヒュラー)、脚本賞、外国語映画賞 の 4 部門 にノミネート 。 アカデミー 賞®最有力 の 呼 び 声 も 、 日 に 日 にリアリティを 増 している 本年度最大の注目作 が、遂に日本でもその全貌を明かす。
人里離れた雪山の山荘で、男が転落死した 。はじめは事故と思われたが、次第にベストセラー作家である妻サンドラ( ザンドラ・ヒュラー )に殺人容疑が向けられる。現場に居合わせたのは、 視覚障 がい のある 11 歳の息子 だけ。事件の真相を追っていく中で 、夫婦の秘密や嘘が暴露され、登場人物の数だけ〈真実〉が現れるが――。
主人公の サンドラ役には、『レクイエム~ミカエラの肖像』でベルリン国際映画祭銀熊賞、『ありがとう、トニ・エルドマン』でヨーロッパ映画賞女優賞を受賞し、本作で 本年度映画賞レース主演女優賞の最有力候補となっているザンドラ・ヒュラー。 人気作家としての知的なポーカーフェイスの下で、底なしの冷酷さと自我を爆発させる圧巻の演技で、観客を一気に疑心暗鬼の渦へと引きずりこむ。 本年度のカンヌで次席のグランプリを獲得した『 The Zone of Interest 』でも主演を 務めている 、今最も見逃せない俳優だ。息子のダニエル役のミロ・マシ ャド・グラネールと、彼の愛犬スヌープに扮しパルムドッグ賞を受賞したボーダーコリーのメッシの 、 演技を超越した存在感が物語のカギを握る。
事件の真相を追っていくうちに、観る者は想像もしなかった人間の深淵に、登場人物たちと共に〈落ちて〉いく。そこでは、 あらゆる 価値観が覆され、愛と信頼の意味さえ解体されていく。そして最後に突き付けられるのは、あなた自身を映し出す鏡──今、現代を抉る新たな傑作が誕生した。
あの日、あの場所で、いったい何があったのか?
STORY
雪山の山荘で、男が転落死した。
男の妻に殺人容疑がかかり、
唯一の証人は視覚障がいのある11 歳の息子。
これは、事故か、自殺か、殺人か――。
その日、ドイツ人のベストセラー 作家 サンドラ ザ ンドラ・ヒュラー は、自宅で学生からインタビューを受けていた。すると、屋根裏部屋のリフォームをしていた夫のサミュエル サミュエル・タイス が、大音量で音楽をかけ始める。サンドラは取材を 中断 し、また別の 機会に と学生を帰らせる。
そこは、サミュエルが生まれ育ったフランスの人里離れた雪山に、ぽつんと佇む一軒の山荘。サンドラは 、教師を務めながら作家を目指すサミュエルと、 11 歳の息子ダニエル ミロ・マシャド・グラネール 、そして愛犬のスヌープの 3 人と 1 匹で暮らしていた。
事件が発覚したのは、ダニエルがスヌープの散歩から戻った時だった。交通事故が原因で視覚に障碍のあるダニエルが、かすかな視界の中で頭から血を流し横たわる父親に気づいたのだ。ダニエルの叫び声を聞いたサンドラが駆けつけると、既にサミュエルの息は止まっていた。
検視の結果、死因は事故または第三者の殴打による頭部の外傷だと報告される。 事故 か自殺か 他殺 か──殺人となれば、状況から容疑者はサンドラしかいない。サンドラはかつて交流があった弁護士のヴァンサン スワン・アルロー に連絡を取り、久しぶりに再会した彼にすべては自分が昼寝をしていた間の出来事だと説明する。
ヴァンサンは、「サミュエルは窓から落下して物置の屋根に頭部をぶつけた」と申し立てることに決める。さらに、窓枠の位置の高さから、事故ではなく「自殺」だと主張するしかないと説明する。サンドラは「息子の目の前で自殺するはずがない」と一度は異を唱えるが、半年ほど前、夫が嘔吐したことがあり、吐しゃ物に白い錠剤が混じっていたことを思い出す。
捜査が進み、 検察はサンドラを起訴する 決断を下す 。 その 起訴理由を聞いて驚き、保釈されたサンドラに「なぜ僕に黙っていた」と詰め寄るヴァンサン。サミュエルの死の前日に、夫婦が激しく口論し殴り合うような音声録音 が、サミュエルの USB に 残されていたというのだ。
だが、それはまだ夫婦の謎に満ちた関係の入り口に過ぎなかった。裁判が幕を開けると、証人たちや検事から次々と夫婦の秘密や嘘が暴露され 、登場人物の数だけ<真実>が現れる 。審理は混沌を極め、真相が全く見えない中、一度は証言を終えた 息子 の ダニエルが「もう一度証言したい」と申し出る──。
STAFF&CAST
監督:ジュスティーヌ・トリエ 脚本:ジュスティーヌ・トリエ、アルチュール・アラリ 出演:ザンドラ・ヒュラー、スワン・アルロー、ミロ・マシャド・グラネール、アントワーヌ・レナルツ 配給:ギャガ ©2023 L.F.P. – Les Films Pelléas / Les Films de Pierre / France 2 Cinéma / Auvergne‐Rhône‐Alpes Cinéma 公式HP:gaga.ne.jp/anatomy/ X:@Anatomy2024
2024年2月23日(金・祝)より全国ロードショー