2024年1月5日(金)より全国公開となる映画『笑いのカイブツ』。その公開に先駆けて11月28日(火)、ロケ地大阪のシネ・リーブル梅田にて、国内最速となる舞台挨拶付き完成披露上映会が行われた。舞台挨拶には主演の岡山天音さん、原作者・ツチヤタカユキさん、監督・滝本憲吾さんが登壇した。
#1続き
東京出身の岡山さん。本作の舞台は大阪。大阪といえば大阪弁、しかも結構どぎつい大阪弁も出てくる中で、どうやって関西弁を練習していったかという話題に。
ツチヤさん・滝本監督のお二人からのレクチャーはなかったとのこと。これについて滝本監督はこう話した。
滝本監督:後半、僕の関西弁も天音くんは聞かないようにしてたんです。僕がピーピー言うと、もうぴゃーってなるから。途中から俺もそれを感じて。ああ、もうあんまり天音くんにいけないなと思って。要は、滝本語がありすぎて、僕の言葉が。言ってる関西弁の人とちょっとズレがあって。天音くんはそれがストレスになっちゃってて、俺はもう途中からこう、き、距離…?
滝本監督:関西弁に関してはですよ!任してたっていうこと。でもすごいと思いますよ、ずっと聞いてはって。
岡山さんは関西弁の参考にして聞いていたものは?という質問にこう答えた。
岡山さん:なんか、最初に、監督とかと、ツチヤの関西弁って芸人さんでいうと誰っぽいんだろうねみたいな話になったんですけど、ちょうどいい方がいなかったんですよね。やっぱり、こう、なんだろう…とってもオリジナルな人物なので。だから、まあ、方言指導でついてくださってた古賀さんっていう方が、出演もちょっとされてるんですけど、もうその方がほんとにマンツーで、ずっとやってました。そのおかげですね。
司会者に「じゃないと、あの、関西弁は出ないなっていう。ほんとに、すごい観てほしい」と言われ岡山さんは「やめてください」と慌てて遮る。
岡山さんの関西弁についてツチヤさんはこう話した。
ツチヤさん:関西の人と途中まで思ってました。
とぼけると、また岡山さんが「やばすぎ!!」と止めに入る。
ツチヤさん:役者さんとかで、めっちゃ関西人の役やるとか、イントネーションめっちゃ変な人とかいるじゃないですか。誰とは言わないですけど。誰とは言わないですけど、あの○○○とか。才能の差を見せつけましたね。
と個人名を出したところで会場は大盛り上がり。
滝本監督:大変なんですよ、関西弁やりながらね、この土屋さんのヘビーなあの気持ちをずっとやりながらっていうのは。だから、相当大変なんですよ。ほんで、撮影における状況が色々あるじゃないですか。あーだこーだ、色々あるんすよ、撮影ってね、もう。それ大変です天音くん。
岡山さん:でも楽しかったです!
関西弁も含め、ツチヤタカユキという人物を飲み込んだ岡山さんの演技にも注目だ。
東京出身の岡山さんに対し、地元が大阪の滝本監督。知ってるからこそ、大阪のこういった部分を切り取ろうって思った箇所について聞かれこのように話した。
滝本監督:地元っていうか、このスカイビルでバイトしてましたからね。だから今すごい嬉しいっていうか。僕、この上で働いてまして、もちろん土屋さんじゃないけど、この映画館は何回も来てるし、何っ回も来てるし!だからすごい嬉しいです。何回もここの渡り廊下を通って、バイトいっぱいしてましたよ、ここで。
「土屋さんじゃないですけど、監督もスペシャルサービスしていただかないとですね。」と司会者のツッコミが入る。
滝本監督:観光地行ってもしょうがないんで、ちゃんと、ストーリーにあったとこをチョイスしました。で、面白い側面を切り取ろうと思って。味のあるっていいますか、そういうとこを探しました。
実体験をベースにした原作の映画化である本作。自分の作品を映画で観た感想についてツチヤさんはこうコメントした。
ツチヤさん:原作がすごいとんがった内容なんですよ。で、映画化されるにあたって、絶対にマイルドな表現になるだろうなと思っていたら、 原作のまま、ハバネロの量一緒みたいな、尖り散らしたまま映画化されてるんで。現代にこんなんやってええのかぐらい、尖ってますんで。だから、原作への愛を感じて幸せな気持ちになりました。
ここでフォトセッションを挟み、舞台挨拶は終盤へ。
最後に『笑いのカイブツ』を観る皆様に改めてメッセージを求められ、3人は順番に答えていく。
ツチヤさん:今日はですね、大阪の方がたくさん来てくださってると思いますけどもね、あれ、大阪の映画です。で、 皆さんが育った街の映画になったっていうことでね、もう皆さんの映画やと思ってます。そして今日、皆さんはね、 世界で最初に観ることができる。これ、何を意味してるかお分かりでしょうか。
なんか特別扱いと言いますかね、特別な熱のこもった応援がなければ、ここの3人路頭に迷います!社を挙げて!皆さんの中での社を挙げて、応援、お願いします!
滝本監督:もう2時間たっぷり岡山天音さんを堪能していただければと思います。本当、 天音くんを見てるだけで、2時間あっちゅう間に過ぎると思うんで。多分、今の4倍、いや、8倍ぐらい好きになると思うんで、 存分に体験してください。今日はお越しいただきありがとうございました。
岡山さん:ここにいらっしゃる皆さん1人1人に、これから『笑いのカイブツ』が届くんだなと思うと、嬉しいっていう言葉には収まらないぐらい感慨深い気持ちになるんですけど。そうですね、どうなんだろう…。とにかく、 僕はツチヤタカユキという男を演じて、で、まあ、実際、ツチヤさんはいらっしゃって。皆さん1人1人がどういう風に、感じるかはわからないですけど、 少なくとも僕が、カメラが回ってる最中はそうでしたし、どっかの片隅で、いつかこういう風に生きてた、 命を繋げた人間がいたんだっていうことを見て。まあ、なんか、そっから先はもう、お任せします。思い思いに楽しんでいただけたらなと思います。今日を迎えられて本当に嬉しく思います。よろしくお願いします。
会場は盛大な拍手に包まれ、3人は退場し、舞台挨拶は締めくくられた。
STORY
やるだけやって、燃え尽きたらそれまでじゃ。
笑いに⼈⽣を捧げるツチヤタカユキは毎⽇気が狂うほどにネタを考える⽇々を過ごしていた。念願叶ってお笑い劇場の⼩屋付き作家⾒習いになるも、愚直で不器⽤なツチヤは他⼈には理解されず淘汰されてしまう。失望していた彼を救ったのはある芸⼈のラジオ番組だった。番組にネタや⼤喜利の回答を送るハガキ職⼈として再びお笑いに⼈⽣をかけていた⽮先、「東京に来て⼀緒にお笑いやろう」と憧れの芸⼈からラジオ番組を通して声がかかった。そんなツチヤは東京で必死に馴染もうとするが…。
STAFF&CAST
出演:岡⼭天⾳、⽚岡礼⼦、松本穂⾹、前原滉、板橋駿⾕、淡梨、前⽥旺志郎、管勇毅、松⾓洋平、菅⽥将暉、仲野太賀 監督:滝本憲吾 原作:ツチヤタカユキ『笑いのカイブツ』(⽂春⽂庫刊) 配給︓ショウゲート、アニモプロデュース ©2023「笑いのカイブツ」製作委員会 公式HP:https://sundae-films.com/warai-kaibutsu/
2024年1月5日(金)より全国ロードショー